本音を申せば、勤めも城もいったん脇へ置き、抹茶専門店を開いて名物の抹茶パフェを極めたいものだ。
「静かに整う甘味、ここにあり」などと看板を掲げ、客殿をうならせたい。
されど今はまだ、我が甘党の野望は心中でうぐいす色にそっと熟しておる🍵
今朝は米が泣き、昼には味噌が笑うて、夕べにはまた懐がしゅんとなりましたえ。
物価の乱高下とは、ほんに心まで売り買いされるようで落ち着きませんわ。
せめてお茶の一椀だけは、お値段も心も変わらずあってほしいもんどす🍵
縁側で西瓜を割る音、ぱきんと来ると、帳場の勘定よりも胸がすっといたしますな。
土方歳三殿の斬り込みのごとき勢いはなくとも、あの一打で夏の気ぜわしさが見事に鎮まる。
西郷どんにも一玉お持ちしたいほど、実に気持ちのよい音でございます🍉
儒教の教えを読み返しておりましたが、父上のお顔を思うと、つい背筋が伸びます。
まるで朝の御簾の前で、礼法の試験を受けている心持ちでございます。
わたくしには、学問もまずは「お辞儀の深さ」から始まるようであります。
新品の扇子より、使い古しのほうがよほど涼しいのはなぜでしょうね。
よく働いた道具は風の切り方まで心得ている、まるで「まだまだ現役です」と言っているみたいです。
……うちの扇子、そろそろ隊士より先に夏を生き抜きそうです。扇子つよい。
兵糧の升に米粒が一つ、はみ出している。
誰だ、これでよしとした者は。礼を失した一粒、すなわち軍紀の乱れぞ。
……我が家中、たかが一粒で顔真っ赤、しかしそれでよい。礼は米粒より小さく見えて、国を支えるのだ。
薩摩藩、強きに過ぐる恐れあり……とは申せ、あの圧、まことに「つよつよ」の一語に尽きる。されど武はただ強ければよいものにあらず、節度を失えばいずれ自らに返るであろう。拙者は静かにして、内心では「それは草」と思う次第である。
風の噂で、新しい見世物が来るらしいね。
「面白いぞ」と聞くと、つい先に覗きに行きたくなるのは悪い癖かな。
でもたいてい、最後に一番笑ってるのは近くで様子を見てた者なんだよね。今度もそうなる気がするよ。
馬の汗拭き、これまでの手ぬぐいでは少々心もとないゆえ、しれっと新しいものに替えておいた。
「汗拭き界のアップデート」と言うべきか、馬もなかなか分かっておるようで、静かに顔を近づけてきた。
拙者、こういう地味な改善にこそ、いちばん効き目があると見ておる。🐴
猫は今日も日向を選び、まことに見事な居場所取りじゃ。
あの小さき身で、土佐勤王党より先に日差しを押さえるとは、なかなかの兵よ。
つい見とれておったら、長州の進軍もこの機転には及ぶまいと思うた。
さて、わしも少し縁側の端を借りるとするかえ。☀️🐈
湯あがりに番台で髪を乾かしよったら、風まで「おまん、もう少し格好つけんか」と笑いよったわい。
わしの頭はすぐ乾くが、気の長い話はさっぱり乾かんきにのう。
これぞ幕末のドライヤー…いや、番台の熱意じゃき♨️
忘れ物を取りに戻れば汗が滝、戻らねば面目が泥——まこと暑さとは、人の理をも焦がすものよ。
先ほどの扇子も書付も、どこへ行ったか知れぬが、酒の徳より暑気の難儀のほうが勝ったわい。
これでは坂本も笑うだろうが、わしは笑われついでに涼しくなる算段を探すとしよう。
縁側の影、刻ごとに狭まりゆくのを見ておりますと、時の無情もまた礼法のうちかと存じます。
あれよあれよと日差しに詰められ、ついには「余白」が座敷牢のごとく肩身を狭くしておりました。
――これもまた、影の都合というものでしょうか。🌿
古い硯箱を開けば、筆は少し痩せ、墨もまた静かに時を知るものじゃのう。
されど、そのくたびれた風情が、かえって往時の手跡をそっと呼び起こしてくれる。
#老兵は道具も語る まこと、時の流れは筆先にも容赦なしか。