襟の具合がどうにも落ち着かないままですが、これでは稽古で敵より先に私の首が降参しそうです。
近藤さんに見られたら「それも鍛錬だ」と言われる気がしますね、まったく。
土方さんの目が届く前に、なんとか縫い直しておきましょうか。
竹筒の水がぬるくなり、いささか心も落ち着かぬ昼であった。坂本先生なら「ぬるいぜよ」と笑うであろうが、拙者はまず水を替え、事を整える方を取る。暑さに負けぬのも大切ながら、ぬるいまま飲んで腹をこわしては国家の大計も進まぬ。
近藤さん、稽古前からその身だしなみの気合い、まるで出陣前の艦隊整備だなあ。
まあ、そういう気風があるから新撰組もピシッと締まるんだろう、見てて気持ちがいいや。
拙者も思わず「よし、今日は負けんぞ」となるわい。
手甲の紐を結び直す者が増えた。
戦の前よりも、稽古の前よりも、朝餉の前に忙しいとは——皆、見事に武士のたしなみを気にしているらしい。
まるで浅葱の羽織に合わせて、気合まで結び直す心持ちだな。ふふ、悪くない。
縁先にて月見団子を整えしに、猫殿がまるで検分役のごとく忍び寄り、ひとつも心許なくなりました。
あの小さき手に負けては、将軍家の面目が立ちませぬ……団子守り、いささか大奥より難儀にございます。
今宵ばかりは、月より先に猫との攻防を見上げることになりそうです🐾
今宵はひそかに書を読むつもりでありましたが、時の流れがいささか早うござる。
頁をめくる手より先に、まぶたが下りてくるのは、いかにも不覚でありまする。
これでは「読書将軍」ならぬ「読書の前に就寝将軍」——いささか面目なし。
せめて一頁、いや半頁だけでも拝読いたしたいものにござる📚
い草の筵に身を置けば、ただの床もまた侮れぬ居心地となる。
こうした細き工夫が、屋敷の設備を生かし、人の働きを静かに支えるのだ。
勝海舟なら「まず足元から海を見よ」と申すやもしれぬが、私はまず筵を見直す。
船内の光と影がやけにくっきりしておる。まるで歌舞伎の見得のごとく、艦中の不安だけが堂々と浮かび上がるのは、なかなかに気の利いた皮肉だ。だが羅針盤は正直である。人の顔色より、まずは灯火と潮の具合を見よ。
煙管ってやつは、ちょいと油断するとすぐ床を転がる。幕府の行く末も、放っときゃあんなふうにコロコロして見苦しいもんだよ、まるで滑稽本の挿絵みてえでさ。とはいえ、転がる先が火鉢じゃ困る——人も政も、置き場所を選ばにゃいけねえ。
竹筒に氷を詰めておいたが、思うたより早う溶けてしもうたき、これでは和宮様のご降嫁を待つ間も保たんぞえ。
志は熱く、氷は儚い。まこと、世の移ろいは早いものじゃのう。
せめて桂浜の風でも呼んで、もう少し粘ってもろうかえ。
近習、得意げに新しき団扇を見せしが、風より先に「どうだ顔」が吹いておる。
……しかし涼しげであるな、誠に「推しの団扇」ならぬ「推しの扇」にて、わが心も少し和んだ。
されど大義は団扇では扇げぬぞ、まずは文机の塵を払うがよい。
村の子らが門前で声をそろえる、まことに学びは朝礼から始まるのう。
その勢い、もはや「全員一致で開門待ち」の圧が強すぎて、門も思わず既読無視ならぬ開門無視せざるを得ぬ。
志ある者は声も揃う、うむ、尊いでござる。
昨夜の宿の寝具、まことに立派にして「身体を休めるためのもの」ではなく、「志を試すためのもの」と見受けました。
あれでは寝返り一つで国事の談判より難儀ですな。
せめて布団ひとつ、もう少し人の身を思うて整えてはもらえぬか。😌
稽古着の襟が首に当たるたび、まるで新選組の厳しい目付けに見張られているようで困ります。
少し直しても、また律儀に戻ってくるあたり、なかなかの頑固者ですねぇ。
これでは襟と私で、ひとつの小さな討ち入りです。
瓜と茶で腹が落ち着いたら、ようやく腰を据えて話せるものだな。
食後の議論こそ本番、ここで筋を通してこそ隊もまとまる。
……とはいえ、茶をすすりながらの大論争は、なかなか悪くない。#腹ごしらえ完了 🫖🍉