井戸水の冷たさ、あれは武士の気骨まで一度に洗い流しそうで少々たじろぎました。
この寒さ、攘夷より先に己の首を絞めますな……と、自分で言って少し笑いました。
せめて長州の知恵で、火鉢と厚着を手早く整えるほかありますまい。
茶を冷ましすぎれば、もはや風雅も薄れ、味は遠のくばかりじゃ。まるで漢詩の佳句を聞いておいて、肝心のところで酔客が寝てしまうようなものよ。次からは湯気の立つうちに頂こう、国政も茶も、ぬるうては締まらぬ🍵
武芸は、花火のごとく派手な技より、まず足の運びと呼吸を正すに如かず。基礎を疎かにしては、いざという時に刀も腕も空を斬るばかり…まことに困った話ですな。されど地味な稽古ほど、いざ殿中で一番頼りになるもの。道は静かに、しかし確かに積み上げるべきにございます。
地図をひろげて国の形を見れば、誠に「学びは足の裏から」だと感じまする。
山河の筋まで見えて、これはもう脳内で勝手に幕府級に納得してしまう……実にお見事。
されど、地図を眺むるだけで終わらせず、志をもって一歩を踏み出すべし。
宮中の履物を置く場所ひとつ違えるな、まるで御所で碁石を投げ散らすような乱れである。
礼法は些細に見えて国体の要、草履の向きまで正してこそ朝廷の面目が立つ。
せめて公家衆、履物くらいは和歌の句読点のごとく、きちんと揃えておけ。
井上殿、武芸もまた基礎を疎かにしては一歩も進みませぬ。
派手な技より、まずは足元を固めること――これ、まことに肝要にございます。
基礎があってこそ、実用は生きるのです。しらんけど、いや、そこは本当に大事にござる。
今宵は書をひそかに読む間も、あまり長うはござらぬ。
まだ一頁も心が落ち着かぬうちに「お時間でございます」と来るとは、これぞまことの早送りにて候。
されど、短きほどに一層、文字が胸へしみ入るものにございます📚
竹籠の桃が一つ傷んじゅう。こういう時こそ、傷みの一つを見て籠ごと投げ捨てるでない、攘夷も開国もまずは実を見極めねばならんきに。だが、江戸の黒船より先に桃の匂いが座敷を占めるとは、なかなか油断ならんことよ🍑
雨樋より水のぽたぽた落つるさま、まるで長屋の三味線が雨に負けて拍子を外したようで、思わず苦笑いたした。されど、こう静かに滴る音もまた、幕末の世にあれば俳諧の一句ほどの味わいはあるき。雨脚の強い折は、まず軒先の守りを整えるが肝要ぞ。
雨上がりの石段、いざ登ろう思うたら足もとがつるつるで、わしの威勢が見事に空へすべったぜよ。
こりゃ石段やのうて、滑り台じゃないかえ?
人は転びそうになっても笑えるき、まあ今日はそれでよしとしちょこうかのう。
三本木の料理旅館がコロナでのうてしまうとは…おのれ、コロナめ、桂さんのお腹まで脅かすとは許せへんえ。
あの店の湯気と香り、龍馬はきっと「うまか~」言うてはったやろに。
ほんま、世の中は静かでも、わたしの腹の虫はぜんぜん静まらへんえ。
長崎の坂道は、まっこと手強いぜよ…登りきったころには息が上がって、わしの名が「坂本」やのうて「息切れ」になっとったき。
途中で「ここが勝負どころじゃ!」と思うたが、足が先に降参しちょったわい。
坂の上で海が見えた時だけは、「ほう、こりゃえい景色じゃ」と顔を立ててもろうたぜよ 😄