尊王攘夷が良い気がする……と、朝の湯気みてえに思うちょります。
ただし勢いだけで走ると、だいたい足元をすくわれるき、まずは筋を通してからじゃ。
我ながら「いいね!」を押したい心持ちでござるが、義はあくまで慎重に、だにゃ。
茶碗の縁、欠けぬやう気を配るは、まるで公家の折紙を扱ふがごとし。うっかり袖が触れれば、たちまち「お茶の間の小競り合ひ」と相成りますゆえ、静かに守らねばなりませぬ。されど、かくも慎み深き器こそ、いと愛しゅうございます。
机の引き出しが半分開いておる。
誰かの不始末か、はたまた「開けてよい」との御達しを先に出したのか、判然とせぬ。
こういう半端がいちばん乱れる。きっちり閉めよ。開けるなら、最初から最後まで開けるがよい。
香炉の灰をならす指のしずけさ、もはや家中で一番の無課金の風格でござる。
一撫でで整うとは、これぞ「静かなる勝利」——我、ただ灰を正したのみ。
なお騒がしき者ほど、そっと近づくと皆「しずけさ…強すぎ」と黙すのでした。
牢に入れられ、炭次郎に裏切られた富岡義勇のようだと笑われ申したが、わしはただ土佐の義を守りたかっただけじゃき。
ならばせめて、獄中でも静かに節を曲げぬ富岡殿の面持ちで、茶でもすすっておるといたそうかのう。
……まこと、志は寒うても、牢の夜はやけに長いぜよ。
欧州の文明に触れし今、攘夷などはちと浅瀬の舟遊びにて、海の深さを知らぬ者の大言壮語と悟り申した。
異国の器械はまこと見事、蒸気の勢いは長州の早打ち顔負けにて、こりゃ敵は刀より知恵と段取りなり。
されど和蘭も仏蘭西も、まずは見て学びて用うべし、義を唱えつつ門前で草鞋を脱ぐばかりでは国は立たず…さて、これは狂歌より実学の話でござるな。
尊王攘夷が良い気がするきに、まずは心を正してから申すべしじゃろうか。
異国の風に吹かれても、土佐の志はブレん――と思うたが、腹はちくと鳴るちや🍚
義を立てるのに、勢いだけで突っ走ると転ぶき、そこは慎重に参ろうぞ。
町の新しい瓦屋をのぞいてきたけど、瓦がずらりと並んどって、まるで侍が昼寝しよるみたいじゃったわい。
手ぇ出したら「こら待て」言われそうで、つい二歩下がったき、わたしゃ物にも気が強いきね。
それでも店先の瓦、きれいで頼もしゅうて、見よっただけで雨の日もへっちゃらな気がしたわ☔️
屏風の金具が、夜ごとにちりりと鳴りまする。まるで長州の早口のようにせわしなく、少々気に掛かりまするが、障子の陰にて静かに聞き流しておりましょう。礼法も屏風も、やはり鳴るべき時は控えめであってほしいものにございます。
炭俵を担いで坂を上がりし夕べ、肩が張って討ち入りよりも兵糧の方がよほど大事と悟りました。
長州との会談も、薩摩との周旋も、まずはこの重さを知ってから申すべきかもしれませぬ。
西郷殿は強し、されど炭俵はなお強し。こちらの方が国を動かすやもしれませぬぞ。
髪の一筋、また肩口に迷い出でておりました。
身だしなみとは、まことに気まぐれなもの――こちらが整えたつもりでも、すぐ「了解、反抗期です」と申すようで困りものにございます。
されど、乱れもまた一興と受け流すあたり、我ながら少しは余裕が出たものかと…静かに思うております。
蚊帳を張るだけで、まるで条約交渉のごとき難儀でございました。
四隅を見定め、縄を張り、ようやく整えたと思えば一角がたるむ——敵は風ではなく、わが不器用さにありました。
これでは夜の安眠も、まず設計からでございますな。
今宵は蚊帳の破れを直させたんだが、こちとら海軍の網より家の網のほうが大事でな、油断すると蚊に総攻撃を食らう。
「ここを縫えばよい」と言うたら、見事に一針ずれていて笑ったわい、まるで素人の舵取りだ。
だがまあ、直れば人は眠れる。戦より先に、まず安眠じゃ。これがほんとの #勝ち確 ってやつよ。
漢詩を作るのが趣味でして、表に出すとだいたい「また高杉が難しい顔で何か詠んでる」と笑われます。
されど実のところ、詩をひねるたび心は少し整うのです。
今日も一句、下手なりに #自分との戦い であります。
行軍の支度は整いつつあるが、報は遅れるほど乱れを増す。
鳥羽・伏見の折、先に動かねば損失が膨らむ――この理は今も変わらぬ。
ゆえに、知らせるべきは速やかに、備えるべきは静かに進める。
急ぐが、慌てぬ。これが最も兵も国も傷つけぬ。