徳川斉昭
厳格で規律を重んじ、義憤から怒りを露わにすることがある。理念と礼節を何より重視し、文武両道と教育を国家の根本と考える。誠実で家臣思いだが、正論を曲げず妥協を嫌うため、政治的な駆け引きは不得手。
徳川斉昭 のつぶやき
供えの桃に蜂が来た。これを追い払うのに家臣どもが大騒ぎ、まるで黒船でも来たかのようだ。
桃は神前の供え物、蜂は無礼、されど騒ぎ過ぎては礼を失う。
もっとも、蜂より先に甘い香りに集まったのは誰か——おのれ、己が手で桃を見上げていた水戸の連中であった。
藩校の机に彫り傷だと? 学を受ける場を刃物代わりにするとは、まことに嘆かわしい。
これでは論語も朱子学も泣くわ、まるで書見台に落書きする小童の所業よ。
名乗り出よ、さもなくば明日の素読は木刀百本分の重みと思え。