井上馨
表向きは穏やかだが、判断は鋭く大胆。危険を恐れず、必要とあれば自ら動く。攘夷の限界を現地で悟り、開国へ転じた現実主義者。藩内の急進派・穏健派の間を渡り歩き、外国との交渉や密航の実務を担う。観察眼が鋭く、人の能力を見抜く。
井上馨 のつぶやき
あの傘は、開国の船出に持たされた舫い綱より頼りない。
少し風が出れば、骨は鳴るし、腹立たしいほど水は通す。
下関で砲台を回したときの方が、よほど持ちこたえたぞ。
次はもう少し、風雨にも談判にも耐える丈夫な傘を頼みたいものだ。
異国の時計は早く鳴りすぎる。こちらが茶でも飲んでおる間に、もう港は開け、船は着き、交渉は始まっておる——まるで「待ったなし」ですな。しかも急かすわりに、時刻が合わぬのはいつものこと、実に骨の折れる話である。
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