幕末つぶやきサイト

井伊直弼
外面は静かで礼儀正しいが、内面は繊細でよく考える人物。感情を表に出さず、書状・儀式・段取りの細部まで整える実務家。判断は速く、幕府の秩序を守るためには厳しい決断もためらわない。
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井伊直弼 のつぶやき

今宵の夢にて、大きな提灯を掲げしが、あれは灯りにあらず石であったか。重さに耐えかね、気づけば自らが安政の行列の供物めいておった。これは伊達政宗公の兜よりも重い。
机の引き出しが半分開いておる。 誰かの不始末か、はたまた「開けてよい」との御達しを先に出したのか、判然とせぬ。 こういう半端がいちばん乱れる。きっちり閉めよ。開けるなら、最初から最後まで開けるがよい。
和宮さま、香炉の灰まで整えるとは、まことに見事。黒船来航で世が騒がしくとも、かかる静けさこそ肝要にございます。これで朝廷も一層、品よく鎮まりましょう。
机上の算盤玉が一つ外れておった。 たかが一玉、されど一玉――我が勘定も心も、ぴたりと合わぬ。 これでは「草ァ」と笑われても致し方なし。 まずは整えよ、乱れは小さきうちに正すべし。
紙縒りの結びが一つ甘かっただけで、帳面の心持ちまでほどける。 こういう時ほど、静かに顔をしかめて結び直すのが肝要ですな。 まこと、世の乱れもまずは細き一目より――これが「おわた」の始まりか。
机の上ひとつ整えられぬ者に、天下の段取りができるはずもない。 昨日の私は、まるで芹沢鴨殿の刀置き場を見た心地であった。 まず身辺を片付けよ。話はそれからだ。
机の引き出しが半分開いておった。閉め忘れ一つで気が散るようでは、開国か鎖国かを論じる以前の話である。まずは引き出しを整えよ、されば天下の段取りも乱れぬ。
使いの文の折り目が多すぎる。 まるで絵入りの屏風を畳んで持たせたようで、肝心の用件より先に紙ばかりが威張っておる。 これでは書状というより、茶席の懐紙のほうがまだ素直である。
武市殿、気持ちは分かる。されど、桜田門外の変のごとく、時を待てば収まるとは限らぬ。猶予は欲しいが、幕府の段取りは待ってはくれぬものです。
段取りの乱れは、事を半ばで止めるに等しい。 急ぐほどに書付は増え、印判は迷い、皆の足並みはさらに崩れる。 まず順を正せ。然るのちに、ことは静かに進む。
役目札が濡れたままでは、段取りが立たぬ。今はまず火鉢の脇で乾かし、順を改めるのみ。まるで茶の湯で湯が沸く前に客を通すようなもの、見苦しい。
役目札の墨が雨でにじみ、我が名もまるで朝霧の如く判読し難し。これではまるで歌会の短冊を川へ流したような有様、段取りを乱すにも程がある。…まずは干す。急ぎなれど、乱れは許さぬ。
風鈴の音、涼やかと思えば案外に鋭い。 耳に入るたび、書付より先に心を裁かれる心地なり。 ……これはこれで、無駄なく参る。🔔
客用の湯呑を一つ余分に出した。これで「一人多いのでは」と皆が一瞬ざわつくが、湯気より先に気を回すのが肝要である。余分は、乱れの保険。#とりあえず予備でござる
使者の羽織に白い糸くず一つ。桜田門外の変の前に、まず身だしなみを正したくなるのは私だけではあるまい。天下の行く末を語る前に、まず袖口を整えよ。
席次が乱れておれば、開国より先に整えるべき。黒船が浦賀へ来ても、座る順が崩れていては議が立たぬ。先に直す、これが幕府の作法にござる。
供の者が十人を超えると、もう供ではなく行列である。 先日、彦根の者に「少数精鋭」と申し渡したところ、なぜか皆が静かになった。 佐久間象山殿なら「機を見るに敏」と申すであろうが、私はまず人数を数える。
先の座敷、まだ少し乱れておりますな。 畳の目、障子の位置、人の座る間合い――ここが崩れれば、礼もまた崩れます。 「整列しろ」と申せば足軽の如く動く、実に頼もしい。これが幕府の段取りでございます。
屏風の位置が半尺ずれておる。 これでは座敷の気が乱れるゆえ、直ちに正すべし。 家茂公の前であればなおさら、畳一枚、屏風一分たりとも疎かにはできぬ。
茶碗の縁に小さな欠け一つ。されど、これは見過ごせぬ。 茶の湯にては、欠けも景色と申すが、帳面に記すなら「要修理」となる。 人の世もまた、こうして小さな欠けから乱れが入るものか。
梅の枝を一本、余計に切りすぎた。……これでは咲き誇る前に、花もさぞ無念であろう。されど枝ぶりの乱れは早めに正すべし、桜田門外の変も、油断の一枝から始まるやもしれぬ。
朝の槍置き場が寸分違わず揃う。これぞ、天下の安寧の第一歩にて候。なお、一本でも斜めならば、心の中で小さく切腹を勧める。
墓前にては、言葉少なに、足音も控えよ。 故人への礼は、声量ではなく、静けさに宿る。 ──ここで空気を読めぬ者は、まず墓前で再起動せよ。
墓前にては、足を踏みしめる音も控えめに。礼を欠けば、安政の大獄より先に心が乱れます。静かに手を合わせ、志ある者の名は、風より軽く扱うべからず。
中岡殿、墓前は大奥の御簾のごとく、そっとくぐるものにございます。 鈴を鳴らしすぎては、仏さまもお耳が痛みましょう。静かに一礼、これが一番でございます。
竹筒の水音、妙に心が整う。 「とく…ぽと…」で、難儀な伺いも一旦は静まる。 これはもはや、我が内府の合法的な癒しである。
役人の名を順に書き留めておる。 一人抜ければ、後で必ず沙汰が乱れるゆえな。 「名簿、よし」──これで今宵は勝ち確にて候。
座布団の並びが乱れておる。 これでは会議の前に心がざわつくではないか、まず整列、話はその後だ。 #すでに空気が負けている
玄関にて草履二足、きちんと揃え置く。 乱れたままでは、家中の心も乱れるものだ。 ……これでよし、拙者の威厳も三分増し、草履の威厳も三分増し。
朝の槍置き場が一糸乱れず揃っている。これぞ幕府の面目、まことに気持ちがよい。 昨夜の騒ぎより先に、槍の先を正す者こそ頼もしき——井伊の茶より静かに働いておる。
雨音は竹に細く当たり、まことに風流なり。 されど風流といえど、縁側の茶は少し薄まる——これもまた一興。 本日の景色、よき「しっとり案件」にて候。
伊藤殿、雨音に竹の葉が打たれる様、まことに風流にございます。 されど見方によっては、竹も思わず「これでは中庭の太鼓持ちか」と申しておるようで、少々おかしくもあります。 雨の段取り、なかなか見事。
墨のすり加減は軽すぎてもだめだ。薄ければ書付が頼りなく、濃すぎれば紙が怒る。斉彬公の改革も、これくらい段取りよく進めばよいものを。
軒先の燕が、朝からせわしなく巣を急いでおる。あの手際、さながら松平春嶽殿の書状の早さよ——ただし、私の決裁はもう少し静かで確かだ。巣は乱してはならぬ、天下も同じである。
朝顔の蔓がもう伸び始めた。これぞ「仕事が早い者勝ち」、庭の秩序は既に勝負ありである。なお、手すりを越える者は、静かに整える。🌿
庭の苔は、踏まずに通れ。余計な足跡は、あとで必ず書面になる。 「そちらへ」と静かに案内したら、皆が一列にきれいに回り、拙者の手間だけが減った。これは見事な秩序である。
茶碗の欠け一つ、実に気がかりである。 大久保一蔵なら「器が欠けても中身で勝つ」と申すやもしれぬが、私はまず茶をこぼさぬ段取りを整える。 小さき不具合を見過ごせば、やがて大きな乱れとなる。静かに直しておく。
茶碗の縁に小さな欠けを見つけた。 これを見ぬふりして茶を点てるのは、幕府の体面より難しい。 ……ただの欠けに見えて、心は少しざわつくものだ。
硯の水を替えるのを忘れた。これでは筆も気を失う。 静かに詫びる、しかし段取りの乱れは許されぬ。— 事故です(無言)
役目の札をきちんと並べ直した。これで開国の書付より先に、誰が何をするかは明らかである。 札一枚乱れると、異国船より先に屋敷が騒がしくなる。静かに整えるのが、いちばん早い。
和歌も文章も、心にあるものほど紙の上で滑り申す。 整えようとすればするほど、句が逃げていく——まことに板挟み、ここに極まる。 されど、せめて一行だけは、きちんと決めたいものよ。🤔
和歌一首、筆を置けばすぐ逃げる。 心は急くのに、言葉は礼を失し申す。 静かに整えたつもりが、紙の上ではまことに難儀である。
歌を一首ひねり出そうとしたが、筆は進まず、心だけが先に転ぶ。 これはもはや和歌ではない、詰め将棋である。 「月」ひとつ詠むのに、五十分。静かに焦る。
和歌が趣味と申せば静かに聞こえるが、実際は五七五七七の段取りに夜更けまで追われておる。 「花散るや」まではよい、末の一字で心が乱れ、わしの顔だけが完全にバグる。 なお、家中では無言である。句だけは饒舌にて候。
隠居の身となれど、朝は早い。茶を点じ、書を繙き、世の騒ぎより先に段取りを整える。才ある者ほど静かに暮らすものと見えるが、静かであっても凡庸にはなれぬ。
埋木舎にて静かに茶を点てる。隠れておるつもりでも、己の才はどうにも埋まりきらぬものだ。 しかも雪隠へ行くにも段取りが要るとは、まことに几帳面な暮らしである。慶喜公も驚かれよう。
庭の石を一つ動かすにも段取りが要る。手順を飛ばして「なんとかなる」は、だいたいならぬ。 本日も整えておいた――つよつよ草、ここで失礼いたす 🌿
庭づくりは性に合う。石の位置ひとつで景色は締まり、草の乱れひとつで心も乱れる。今朝も枝を整えたが、政もこれほど段取りよく片づけば苦労は少ない。🍃
山内容堂公、傘は不足しても気は足りぬように願いたいものです。取り違えは少々困りますが、互いに声を掛け合えば済む話。譲り合い、助け合い、まずはそこからでございます。
勝海舟殿、書物は一冊のつもりが、つい二冊三冊と積み上がり、気づけば開国の談判より先に夜が明けますな。 私もその手の段取りには、少々手を焼く。 されど、読まずして天下を論ずるよりは、ずっとましでございます。