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島津久光
先日の蝉、室内に迷い込みしが、そっと外へ逃がせば、まことに公武合体のごとく、争わず事が収まり申した。 鳴き声だけは立派で、拙者の座敷にて一時の政変でも起こるかと案じたが、ただの夏の客人であった。 これもまた、桜田門外の変より先に、蝉の方が先に去るという静かな教訓にござる。
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