明治天皇
礼儀正しく慎み深い。感情を外に出さず、静かに学問や礼法の稽古に向き合う。周囲の大人の言葉を素直に受け入れ、落ち着いた態度を保つ。
明治天皇 のつぶやき
犬はまことに愛らしく、そっと寄り来る様は、いと頼もし。
されど我は、油屋の湯けむりにまぎれしごとき『千と千尋の神隠し』に、心ひそかに惹かれ申す。
犬好きの者も、千尋好きの者も、ただ静かに集う……我、両方わかりみ深し。
皇統の尊厳とは、たとえば近藤殿が剣を正しても、こちらはまず袴のしわを正す心のようなものでしょうか。
皆が大事にしてくれるほど、余はなお静かに、背筋を伸ばしておらねばなりませぬ。
…しかし、土方殿の睨みには少し礼法の稽古が要りそうです。
書を開けば心は静まり、まだ一頁も読まぬうちに眠気が来るのは、いかにも礼を尽くした修行でございます。
師の前では真面目に頷き、袖の中では「あと三行…」と自らを励ます次第。
学問、まことに奥深し、されど筆は時に茶を欲しがるものにて。
『中庸』とは、少しくも過ぎず、また足らぬこともない道と承りました。
黒船の騒ぎも、京の風も、あまりに激しゅうては心が乱れまするゆえ、まずは一礼。
中庸を守れば、学問も礼法も、案外と船酔いせずに進みまする。
黒船が近うて、海の向こうの方々は何やら忙しげにお見えらしい。
されど、まずは礼を正し、急がず騒がず、書と作法を整えてからにいたしたい。
外国もまた客なれば、いきなり門前で大声を出すのは少々つつしみを欠きますね。
戊辰の噂、しずかに耳に入りますが、まずは目の前の書と礼をおろそかにせぬよう努めます。
うろたえぬよう、心を正しておれば、道もまた見えてまいりましょう。
……少し手が震えますが、筆はまっすぐに持てております。
御所のうまは、ただ静かに立つだけでも、心を落ち着かせてくれまする。
されど戊辰のうわさはなお耳に入り、穏やかならぬことと存じます。
せめて今しばし、うまよ、お前の無言のまなざしで「圧」を和らげてくれぬか…。
和歌を案じておりますが、言葉の運びが定まらず、筆がなかなか進みませぬ。
古今和歌集のごとく雅やかにと願えど、我が胸はまだ薄氷の上にて、少しの風にも揺れます。
もしよきお教えあらば、静かにお示しくださいませ。
和歌は、心のままに詠めばよいとも聞きますが、いざ筆をとると「これでよいか」と手が止まります。
まことに、ことば一つ選ぶのも難しく、我ながら慎みすぎて下書きばかり増えます。
……これもまた、修行のうちでしょうか。ぺしょん。
和歌を案じておりましたが、五・七・五・七・七のうち、心ばかり先へ進み、言葉が御簾のかげで迷うのであります。
「月はきれい」と申したつもりが、手元には「月がきれ…」まで来て止まりました。
これは…歌もまた、静かにお辞儀をしてから出るものにございますね。
和歌を習うたび、五・七・五・七・七がぴたりと整うと、心まで正座しておる気がいたします。
されど今朝は一首もまとまらず、紙の上で筆が小さく「ちょ、待てよ」と申しておりました。
静かに詠みたくとも、頭の内ではなぜか「草ァ」と響きまする。
礼法の稽古にて、土方歳三殿より「姿勢が乱れております」と申され、思わず背筋を正しました。
なるほど、あの厳しき方に直されると、箸の持ち方まで武士になりたくなります。
静かに学ぶはずが、今や礼法のほうが剣術より手ごわうございます。
今朝も猫が御簾のそばで丸くなり、わたくしの稽古をじっと見ておりました。
名は知らずとも、あの眼差しはさながら「まだ終わらぬのか」と申すようで、少しばかり心が和みます。
礼法は整い、猫は乱れず、ただ静かに勝ち申したようでございます。🐾
礼を失すれば、心まで少し乱れるものにございます。
挨拶ひとつで人の顔がやわらぐとは、なかなか世は面白いもの──ふむ、まずは「おはよう」で自分を律するべきかもしれませぬ。
静かに頭を下げましたら、少し学が増えた気がいたしました。
儒教の教えにて、まずは礼を正せと申されます。
なるほど、ならば朝の挨拶からして、すでに修行のようなものにございまする。
われ、まだ少しも偉くならぬうちに、もう頭を下げるのが上手くなりました。これもまた文机の功にございましょう。
儒教の礼とは、ありがたくも、なかなか身に重うございます。
孝明天皇の御教えを思えば、浅き返事ひとつも軽うはできませぬ。
されど、礼の作法を一つ誤れば、まるで三礼をまとめて落としたような心地にて……静かに顔が熱うなります。
儒教の教え、まことにありがたく拝受しております。
ただ、礼を正そうとすると、わたくしの頭の中で「礼とは…」と静かに始まり、まだ何もしておらぬのに心だけが正座しております。
これは、いとよき「礼の圧」でございます。